穀物

穀物とは?

穀物とは、広辞苑によれば、「種子を食用とする作物で、多くは人類の主食となるもの。すなわち、米・大麦・小麦・燕麦・粟・きび・とうもろこし黍・豆など。穀類」のこととされています。

日本人は古来、稲作を行い、米を主食としてきました。そのため欧米人に比べ、「穀物」と聞くと、真っ先に「お米」と頭に浮かぶのではないでしょうか?

精製した穀物のデメリット

このように日本人は、お米とは、長い歴史と深いつながりがありますが、武士階級を中心に白米を口にするようになったのは、脱穀や精米の技術が進化した江戸中期からでした。白米を食べるようになり、糠に含まれるビタミンB1を自然と摂取できなくなったことで、ビタミン欠乏症である「脚気」になる人が爆発的に増えました。参勤交代で江戸に来た武士がかかるため「脚気」は「江戸患い」などと呼ばれました。そんな時に自然と生まれた知恵は、「覚弥の香々」とも呼ばれる、糠につけた古漬けを刻んで食べて、ビタミンを摂ることなどでした。

このように、精製した糖質は、お米であっても小麦であっても、胚芽など本来重要な栄養素を含む部分を、食物繊維とともに捨ててしまうため、単なる糖質となってしまいます。糖質中心の食生活を続ければ、肥満はもちろん、高血圧や糖尿病など、あらゆる成人病の原因となります。

とるべき穀物

完全栄養のコラムでもお伝えしましたが、お米でも小麦でも、本来あるべき姿のまま摂ることにより、必要とされる栄養素も一緒に摂ることができ、また、含まれる食物繊維等により、急激な血糖値の上昇を抑えることもできます。

最近では、チアシードやキヌア、そして今大注目の「テフ」などスーパーフードと呼ばれる穀物も、とても手に入れやすくなりました。

「テフ」は、エチオピアなどを原産とする世界最小の穀物で、鉄、亜鉛、カルシウムなどの重要なミネラルに加え、必須脂肪酸や9種類もの必須アミノ酸などタンパク質も豊富に含んでいます。

ホールフーズマーケット(米国最大の自然食品店)が発表した2020年の食品トレンドの第2位に名を連ねるなど、いま注目の穀物です。

精製した糖質の代わりに、完全栄養である雑穀など、穀物を上手に摂り入れることにより、健康的な生活を送ることを心がけましょう。

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