
食物繊維
食物繊維とは?
食物繊維は、「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」と定義され、摂取量との関連が検討された生活習慣病は、実は多岐に及びます。心筋梗塞、脳卒中、循環器疾患、糖尿病の発症 、乳がんや胃がんの発 症 との間に負の関連を認めたとする研究報告が数多く存在します。
食物繊維の種類
食物繊維は、第六の栄養素ともいわれ、水に溶ける水溶性食物繊維と、溶けない不溶性食物繊維とに大別されます。
水溶性食物繊維には、果物や野菜に含まれるペクチンやイヌリン、コンブなど海藻のぬるぬるの成分であるアルギン酸などがあります。
不溶性食物繊維には、植物の細胞壁を構成しているセルロースや、ヘミセルロース、リグニンなどがあります。カニやエビの殻に含まれるキチンも不溶性食物繊維に分類されます。水溶性食物繊維も不溶性食物繊維もどちらも体内には吸収されませんが、健康のためには重要な役割を果たしています。
食物繊維が不足すると?
食物繊維は腸内細菌のエサにもなるため、不足すると腸内環境の悪化によって大腸癌のリスクが高まります。また、糖尿病など生活習慣病のリスクも高くなります。昔の和食は食物繊維の宝庫でしたが、食生活の変化により、現代人は食物繊維が不足気味です。ごぼうや玄米などに代表される食物繊維の多い食品は、噛みごたえによる満足感に繋がるため、過食や肥満を防ぐことができます。
食物繊を多く含む食品
食物繊維は、野菜類、穀類、豆類、きのこ類、いも類、海藻類に多く含まれています。上述の通り、食物繊維には水溶性と不溶性のものがあり、それぞれ生理作用が違いますので、さまざまな食品を組み合わせて両方をバランスよく摂取することが大切です。厚生労働省では、食物繊維の理想摂取量を1日24g以上、できれば14g/1,000Kcalを目標とするべきとしています。食事に食物繊維の多い食材を取り入れることはもちろんですが、ごぼう茶やサプリメントにもなっているイヌリンなど、手軽に摂れるものも上手に利用しましょう。
この記事へのコメントはありません。